2018年1月31日水曜日

植物も再生可能エネルギーなのか?

再生可能エネルギーQ&A

 中学生の時に、理科の授業で光合成について習ったと思います。

 これは、緑色をした植物が二酸化炭素(空気中)と水(植物には水をやります)を取り入れて、太陽の光(光エネルギー)を使ってデンプンなどをつくることです。植物はこうして光エネルギーを化学エネルギーに換えて、成長しています。

 こうして成長した植物(化学エネルギー)を燃やせば(熱エネルギー)、その熱で蒸気をつくってタービンを回して(運動エネルギー)発電機を動かし、電気エネルギーに換えることができます。

 これがバイオマス発電です。植物などの生物資源を使って発電する一つの方法です。

 そのために必要な二酸化炭素と水、太陽の光は、自然環境にあります。ですから、これも再生可能エネルギーです。

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2018年1月25日木曜日

再生可能エネルギーとは自然エネルギーのこと?

再生可能エネルギーQ&A


 必ずしもそうではありません。

 確かに、再生可能エネルギーは自然界にある太陽光や熱、風、川から得られます。だから、再生可能エネルギーは自然エネルギーのことだといえるのでしょうか。

 たとえば日本にたくさんある大きなダムを見てみましょう。日本の水力発電ではほとんどが大きなダムで水をせき止めて、発電を行なっています。日本の資源エネルギー庁はだから日本の自然エネルギーは発電全体の12%も占めていると誇示しています。でも、そのうちの約9%が大きなダムによる大規模水力発電です。

 大きなダムを建設するため、それによって上流の村が消滅したり、自然が破壊されています。ダムで川をせき止めては、魚が上流に上っていくこともできません。それでは、川の環境が大きく変わって破壊されてしまいます。

 いくら自然エネルギーだからといって、環境を破壊するようなエネルギーは再生可能エネルギーではありません。水力発電の場合は、小川などで小さな水車を回して発電するなど、魚が川を上っていけるなど川の環境を変えないで発電できる中小規模の水力発電だけを再生可能エネルギーとします。

 ですから、日本で発電に占める再生可能エネルギーの割合は3%余りにしかなりません。

 自然エネルギーということばに騙されてはなりません。

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2018年1月21日日曜日

食品を廃棄から救うアプリ

 余ったり、売れ残った食料品が無駄に捨てられるだけになっている状況から、ドイツではそれを回収してバイオガス発電に使っていることを第4章で書きました(記事「残飯でガスをつくる」)。ただそれに対して、売れ残った食料品をホームレスなどに供給する運動をしている市民団体があることも書きました。

 また同じ記事では、売れ残りのパンを販売するセカンドハンド専門のパン屋や売れ残りのパンを燃料にしてパンを焼いているパン屋さんがあることも書きました。さらにこのブログでは、スーパーの売れ残り食品を販売するセカンドハンドスーパーがあることも紹介しました(記事「セカンドハンドの食品を販売」)。

 今ドイツではさらに、「Too Good To Go」というアプリが普及しはじめています。これは、デンマークのスタートアップが開発したもので、レストランなどで余った食品を格安で消費者に仲介するマッチングアプリです。レストラン側はアプリに登録して余った食品情報をアプリに提供します。アプリを使う消費者側はアプリで余り食品情報を得て、そこから自分で食べたい食品を選択して、アプリで支払って決算します。

 後は、決められた時間に注文したレストランに食品を取りにいくだけ。レストランの場合は、閉店1時間前などです。食品がボックスに入れられてピックアップされるのを待っています。たとえばベルリンでは、食品ボックス1つは食品にもよりますが、だいたい3ユーロ(約500円に相当)くらいだといいます。

 アプリに登録しているのは、レストラン、カフェ、パン屋さんなど。アプリはまだヨーロッパでしか普及していないようですが、食品をいかに無駄にしないか。それについても消費者側も自分で考え、どうするのがいいか自分で実行したいと思います。

 ドイツのサイトは以下です。
 https://toogoodtogo.de/

まさお

2018年1月17日水曜日

再生可能エネルギーとは何か?

再生可能エネルギーQ&A


 自分の生活の周りを見てみましょう。どんなエネルギーがあるでしょうか。

 朝太陽が昇ると明るくなり、沈むと暗くなります。明るくなるのは、太陽の光があるからです。これが光エネルギーです。

 太陽が照ると、冬は暖かく、夏は暑く感じます。これは、熱があるからです。これが熱エネルギーです。

 風が吹くと、帽子や傘が飛ばされます。からだも押される感じがします。これは、風に押す力があるからです。これが運動エネルギーです。

 川には水が流れています。川に木の棒を投げ入れると、木は流れていきます。これも運動エネルギーです。

 これらのエネルギーは、日常いつもありませんか。太陽は毎日昇って沈みます。風はいつも吹いているわけではありませんが、風がなくなってもいずれまた風が吹きます。川の水は、水がある限り流れています。

 つまり、これらのエネルギーは使っても使ってもまた使うことができます。こうしていつまでも使えることのできるエネルギー。それが、再生可能エネルギーです。

 エネルギーにはいろいろな形があって、他の形に換えることができます。ここで挙げた光エネルギーや熱エネルギー、運動エネルギーをたとえば電気エネルギーに換えると、電気ができます。

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2018年1月13日土曜日

ドイツの再生可能エネルギーは宗教のおかげ?

 ぼくのドイツ人の友人に、放射線防護問題に詳しい友人がいます。その友人を訪ねた時でした。先日、日本のドキュメンタリー映画の女性監督がインタビューにきたというのです。映画監督は、ドイツの脱原発、再生可能エネルギーの普及について取材しているということでした。

 インタビューの主なテーマは最終処分問題だったようです。でも、ドイツでなぜこう再生可能エネルギーが普及してきたのかという質問もあって、それはドイツ人の宗教観からきていないだろうかと聞かれたそうです。ドイツでこれだけ再生可能エネルギーが普及してきているのに、なぜ日本では進まないのか。その違いがどころからきているのか、それを追求してみたいというのが質問の背景だということでした。

 ぼくの友人は困ってしまいました。思ってもみなかったし、考えてもみなかった質問にどう答えていいかわかりません。友人の連れ合いの女性が哲学などに詳しいので、その女性がいろいろ助け舟を出してくれました。その場は、それで何とか終えたということでした。簡単にいえば、まあそういうところもあるかもしれないけれど、よくわからないが彼らが答えた結論でした。

 でも二人の本音は、そんなことはないと思っていると、ぼくに明かしてくれました。なぜそういう質問をされたのかもわからないといっていました。

 二人は今度、それについてどう思うか、ぼくに聞いてきました。ぼくにとっても、それは思ってもみなかった質問でした。

 再生可能エネルギーと宗教。うーむ。

 確かに昨年2017年がルターの宗教改革600年だったとはいえ、再生可能エネルギーを進めたいという気持ちと宗教を結び付けるのはとても意外でした。無理がないだろうか、といわざるを得ませんでした。

 再生可能エネルギーという自然なものを求めることが宗教観に通じるところがあるのか。それなら、自然に対する思いは西洋人のドイツ人よりは、日本人のほうが自然との調和にもっと強い思いを持っていないでしょうか。

 600年前の宗教改革は、上から宗教を押し付けられるのではなく、市民自身が宗教に対する意識にめざめたのでした。そうして、自分のための宗教になったのでした。それが、市民社会への社会改革へとつながっていきます。市民の意識改革であったともいえます。

 ぼくは、そこに再生可能エネルギーとつながるところがあると思います。

 再生可能エネルギーは発電設備が小型で、それを分散化、ネットワーク化させて使うことに意義があります。そこに、一般市民自らがエネルギーの供給、利用に関わる可能性が生まれます。だから、ドイツでは再生可能エネルギーへの投資の60%が一般市民によるものです。

 市民が大手電力会社にどういうエネルギーを使うのか強制されるのではなく、自分で使いたいエネルギーを自分で選ぶ。自分で発電する。再生可能エネルギーは、その可能性を市民に与えてくれます。市民はそれによって、エネルギーを利用することにおいて、自立できるのです。

 これは、エネルギーに対する市民意識を改革し、エネルギー自治を実現して、エネルギーにおいて経済権力から解放される一つの方法となります。

 ぼくはドイツ市民社会に、エネルギーを自分たちのものにしたい、しなければならないという意識があると感じます。それが、ドイツでここまで再生可能エネルギーを普及させてこれた一つの大きな要因だと思います。

 それは、「エネルギー選択宣言」で伝えたかったことでもあります。

まさお